社会保険の基礎知識
仕組み
| 社会保険(広義) | 労働保険 | 労災保険 |
|---|---|---|
| 雇用保険 | ||
| 社会保険 | 雇用保険 | |
| 厚生年金保険 |
社会保険の仕組みは右図のとおりです。
社会保険制度(広義)には、労働保険と社会保険があり、さらに、労働保険は労災保険と雇用保険に、社会保険は健康保険と厚生年金保険に、それぞれ分類されます。
- ・労災保険・・・就業中や通勤途中の事故、ケガなどを保障します。
- ・雇用保険・・・失業したときの保障が中心です。
- ・健康保険・・・一般的な病気、ケガなどを保障します。
- ・厚生年金保険・・・国民年金の上乗せとして老後の年金などを保障します。
加入事業主と適用対象者
労働保険(労災保険・雇用保険)は、対象となる従業員を1名でも雇い入れた場合は加入しなければなりません。労災保険は正社員、パート、アルバイト等の区別なく全従業員が適用対象になり、雇用保険は短時間勤務の従業員等を除き、ほとんどすべての従業員が対象になります。
社会保険(健康保険・厚生年金保険)は、法人および常時5人以上を雇用する個人事業は加入しなければならず、正社員および正社員のおおむね4分の3以上働くパート等が適用対象になります。
また、適用対象者に扶養されている家族で、一定の条件を満たす人は、社会保険の適用対象になる(健康保険の被扶養者および国民年金第3号被保険者になる)ことが可能です。
負担すべき保険料
社会保険料の負担は以下のとおりです。
労働保険(労災保険・雇用保険)は、従業員の給与総額(各種手当含む)に以下の率を乗じた金額が、負担すべき保険料となります。
社会保険(健康保険・厚生年金保険)は、従業員の給与総額(各種手当含む)によって決まる基準金額に以下の率を乗じた金額が、負担すべき保険料となります。
| 負担総額 | 負担の内訳 | ||
|---|---|---|---|
| 事業主負担分 | 従業員負担分 | ||
| 労災保険 | 0.3~10.3% (職種による) |
なし | |
| 雇用保険 | 1.55% | 0.95% | 0.6% |
| 健康保険(39歳以下) | 9.29% | 4.645% | 4.645% |
| 健康保険(40歳以上) | 10.79% | 5.395% | 5.395% |
| 厚生年金保険 | 15.704% | 7.852% | 7.852% |
※平成22年1月現在の新潟県内の事業主の保険料率です。
※雇用保険料率は、一般事業の割合です。(建設業、農林水産業などの場合は、保険料率が異なります。)
就業規則を作るメリット
1.就業規則とは
就業規則とは、職場でのトラブルを防ぎ、会社を守るためのルールのことで、常時10人以上の従業員を雇用する会社は作成が義務付けられています。
2.就業規則を作るメリット
- 1.就業ルールの明確化で、従業員とのトラブルを未然に防ぐ。
- 賃金、残業、解雇などを規定することで、従業員とのトラブル防止を図れます。
- 2.問題社員への対処(リスク管理とトラブル防止)。
- 懲戒規程などを規定することで、従業員の問題行動を防止できます。
- 3.従業員の定着率の向上し、優秀な社員が増える。
- 職場でのルールをしっかりと定めることで、従業員は安心して働くことができ、その能力を発揮することができます。
3.モデル就業規則のリスク
- 1.モデル就業規則は大企業向けに作られているため、中小企業の実情に合わない内容のものがほとんどである。
- 2.言葉(表現)が法律的で分かりづらい。
- 3.労働法を有効に斟酌していないため、残業代を必要以上に支払っている等、会社が損をしている場合が多々ある。
- 4.会社の理念や方針が反映されない。
就業規則はとりあえず形になればいいというものではありません。会社を守るには、それぞれの会社の実情に合った就業規則を作成しなければ意味がないのです。
事例
残業代の不払いは、会社と従業員の間で、最も多いトラブルの一つです。実際、毎年多くの会社が、残業代不払いで労働基準監督署の是正指導を受けています。残業代不払いの背景には、固定費で最もコストのかさむ人件費を圧縮したいという会社側の意図があります。
しかし、知っていましたか?労働基準法を正しく理解し、就業規則に活用すれば、従業員にサービス残業をさせずとも、無駄な人件費を払わずに済みます。
あなたの会社は、就業規則が制定されていなかったり、就業規則があっても以下のような規定内容になっていませんか?
よくあるモデル就業規則
第○条
所定労働時間を超えて又は休日に労働した場合には、時間外労働割増賃金又は休日労働割増賃金を支給する。
(時間外労働)
所定日給/8時間×1.25×時間外労働時間数
(休日労働)
所定日給/8時間×1.35×休日労働時間数
該当してしまったあなた、ちょっとの工夫で、合法的に従業員の残業代を削減できるかもしれません。そのためのポイントは以下のとおりです。
- 1)法定休日と法定外休日を使い分ける。
- 2)振替休日と代休を使い分ける。
- 3)残業代の前払い制度を導入して、業務効率を改善する。
- 4)変形労働時間制を活用する。 など














